C大阪は、警戒していた試合の入りで失点した。ソウザと山口の新ボランチコンビによるパス交換のミスが発端だった。不穏な空気が漂ってもおかしくなかったが、慌てることなくボールを回すと、すぐさまペースを奪い返した。
反撃の狼煙を上げたのはいまや攻撃の軸となっている清原だった。絶妙なポジショニングでCKからのこぼれ球を押し込んだ。すると、この男が続いた。先週の紅白戦で5得点と大暴れしたリカルド・サントスだ。力強い突破からPKを獲得すると、その後、ブルーノ・メネゲウからの優しいスルーパスを一度はポストに当てながらもはね返りを自ら決めた。この3点目はソウザ、山口、清原、メネゲウと縦に素早くパスがつながったところから生まれた。後半の4点目、5点目も複数の選手による連係で崩した形だった。
圧倒的に試合を支配できた要因として、前半途中から相手が10人になったことは確かにあった。熊本は5連戦の3戦目で疲労が蓄積していた事情もあった。それでも、退場者が出るまでの時間帯も、C大阪は小気味良いパスワークからシュートにつなげる場面が今節は目立っていた。
先週の練習から“予兆”はあった。「良い距離感でプレーができた。味方がこのあたりにいるなという感覚はだいぶ高められている。スペースの共有もでき始めている」。清原は攻撃の手ごたえをそう話した。開幕からの8戦負けなしは、言わば連係面での不足を個々の能力と輝きで補って成し得たモノだが、今回の5連勝はチームとして成熟の過程を踏みつつ達成したモノ。日本人選手とブラジル人選手との呼吸も合ってきており、開幕以降、課題としていたカウンターの精度も向上している。
今節の結果、得失点差もようやく二ケタに乗せた。リーグ前半戦を5連勝で締めくくったC大阪。後半戦のスタートとなる次節の相手は首位・札幌だ。上り調子のいま、その力は本物か。ぶつけるには格好の相手となる。(小田 尚史)