■横浜F・マリノス
新たな可能性を見せた[4-4-2]。中村俊輔の起用法は
今週に入って大黒柱の中村俊輔が全体練習に合流した。慢性的な両足首痛が完治したわけではないが、本人は「試合に出ろと言われたら出られる状態」と前向き。居残りシュート練習を行うなど状態は確実に上向きだ。唯一無二の存在であるレフティーの起用法をめぐって、指揮官は頭を悩ませる状況となった。
一方で「勝っているときはあまりメンバーを代えないのが基本的な考え方」(エリク・モンバエルツ監督)でもある。前節、湘南に3-0と勝利した面々は新たに採用した[4-4-2]に手ごたえを感じている。カイケとともに2トップの一角を担った富樫は「これからもやっていく価値はある」と歓迎している様子だ。右SB小林が言うように「それほどうまくいっていたわけではない。ほかのポジションの選手の役割が変わってくる部分もある。それが表面化してくるのはこれから」という未知の部分もあるが、マイナス面を差し引いても継続していく価値のあるシステムだろう。
慣れ親しんだ[4-2-3-1]に戻すのは簡単だ。いまは新たな魅力を垣間見せた新布陣をブラッシュアップしつつ、2ndステージの開幕ダッシュを狙いたい。それと並行して背番号10の起用法を見付けるという難題に取り組むスタートが、今節の福岡戦である。(藤井 雅彦)
■アビスパ福岡
福岡が持ち帰るべきは教訓ではなく勝ち点3
前節・浦和戦(1●2)は相手に退場者が出ながら受けに回ってしまった。弱気になる必要がないのに後ろに重たくなってしまい、数的優位を生かせない試合をしてしまった。「J1でずっと上位を争ってきたチームは勝ち方を知っていると学ばされた試合」(亀川)。教訓にすべき点もあるが今季、開幕してから幾度となく繰り返されてきた言葉でもある。学ぶだけでは足りない。言葉ではなく行動で示さなければならない。
以前、井原監督は「『球際に厳しく行け』と言うとファウルが増える」と話していたように福岡の選手たちは真面目過ぎるがゆえに忠実だ。横浜FMに中村俊輔がいることに加え、前節は不用意なファウルからのセットプレーで2失点を喫している。その影響もあり、「余計なファウルをしないこと」(城後)がテーマになっているようだ。ただ、「好きにやらせると非常に良いプレーをする」(三門)のが横浜FM。“不必要なファウルをしない”、そこを意識するあまり、アタックが弱くなってしまえば、自分たちで苦戦を招くことになる。高い位置でのファウルであれば大事には至らない。高い位置からの積極的なプレスを見せていく必要がある。残留圏の15位・名古屋との勝ち点差は『6』。持ち帰るべきは教訓ではなく勝ち点3だ。(杉山 文宣)