勤勉さと思いやりが仇になった。
前節・FC東京戦(3◯2)、劇的な逆転勝利を挙げたが、2失点を喫した。リーグ戦では実に8試合ぶりの複数失点となった。アグレッシブに高い位置からプレスを掛けるのが今季の鳥栖の特長である。それには当然、最終ラインの押し上げが必要になる。谷口は「中盤もFWも、彼らが行けるタイミングで行かせてあげたい」と前の選手を思いやる。
一方で、「彼らは『もっと最終ラインが押し上げて来いよ』という感じだと思う」と前の選手たちの主張も感じ取っている。それも前の選手が最終ラインを思いやっているからこそ、という面でもある。
攻撃でしっかりポゼッションするのが今季の鳥栖だが、「失ったあとに『何とかしないと』と失った選手が追い過ぎてスペースを空けてしまう」(林)など、攻から守の切り替えのところで勤勉さが裏目に出る局面が増えている。意識が高く、勤勉な選手が多い鳥栖だからこその問題だ。ハードワークし過ぎる問題とでも言うべきか。良い意味でのいい加減さが守備の精度をより高めていく要素になりそうだ。「コミュニケーションは取れている」と谷口が言うように問題改善への話し合いはできている。前節の2失点を契機に、いい加減さも高めたい。(杉山 文宣)