広島から自由を奪い、1stステージに続く4得点
鹿島の果敢なプレスと激しい球際が広島のパス回しを粉砕した。この日も広島は2トップ1ボランチの[3-5-2]。前線に多くの人数を割き、ピーター・ウタカを起点に多彩な攻撃をしかける。しかし、鹿島は一歩も引かない。全体が押し上げ、丸谷を小笠原が、浅野を中村が捕まえると、2トップが果敢にプレッシング。相手のビルドアップから自由を奪った。
33分、圧力を受けた広島の最終ラインがミスを犯す。ボールコントロールでスキを見せた塩谷から金崎がボールを奪取。シュートはGK林にはじかれるも遠藤が詰め、鹿島が先制点を奪う。さらに、後半早々にも追加点。柴崎岳が一気に前線まで飛び出しパスを引き出すと、中村、金崎と流れるようにパスをつなぎ、最後は金崎が豪快に蹴り込んだ。
だが、広島も一矢報いる。54分、それまで小笠原の執ようなマークを受けていた丸谷がフリーで持ち上がると浅野にスルーパスを通し1点を返す。鹿島に傾いた流れを引き戻す得点と思われたが、この日の鹿島は獰猛な破壊力を秘めていた。56分に土居、58分に中村がゴールを奪い、一気に相手を突き放す。
1stステージ(第6節・1●4)に続く4失点に、広島の選手たちは気落ちするかと思われたが、ここからギアを上げて昨季王者の意地を見せる。[4-4-2]へシステムを変えると右SBに入ったミキッチが対面の柴崎岳を翻ろう。82分に浅野のゴールを呼び込み、その後も柴崎岳をあわや2度目の警告で退場というところまで追い込む。しかし、廣瀬主審の警告は出ず、2点差を縮めることはできなかった。
森保監督は、最後まであきらめずに反撃した選手を讃えながらも「鹿島に上回られた」と唇をかんだ。(田中 滋)