3度のリーグ制覇を成し遂げて5年目の指揮を執る森保監督率いるチームが、ホームゲームで初めて4失点を喫した。それもリーグ戦5試合勝利を奪えていない天敵の鹿島にまたもや打ちのめされ、悔しくないがわけはない。「自分も選手も負けようと思っているわけではない。鹿島の強さを認めないといけない」と語った指揮官は顔を赤くしていた。
広島のトレードマークの一つである強固な守備ブロックが、鹿島にはズタズタにされている。ここ6試合は勝てなかっただけでなく計19失点を献上した。失点のパターンはさまざまだが、鹿島の攻撃に広島の守備ブロックが対応し切れていない。ダイアゴナルに走って前線をかき回す鹿島の2トップに3バックが動かされ、空いたスペースに飛び込んでくる選手を捕まえ切れない。「鹿島の選手たちが出して、動いて、しかけてくるところを食い止めることができなかった」(森保監督)。
そもそも、鹿島は広島のリズムで試合を進めさせてくれない。前線から人を捕まえてハイプレッシャーを掛けられてパスの出し手も受け手も強いプレッシャーにさらされるため、パスやトラップの精度が下がってルーズボールが多くなる。そして、球際のバトルで上回られる。ポゼッションに苦しんで最前線にボールを送っても、鹿島のCBは屈強だ。今節はピーター・ウタカでさえボールロストが多かったのだから、もっと早くサポートに行かないといけない。「ボールを持っている選手の周りの10人が、どういう位置にいてどういう準備ができるか。そういうところで差が出てしまった」(佐藤)。
チームの連係、連動が成熟しているのは鹿島のほうで、球際で強いのも鹿島のほうなのだから、今節の2-4というスコアも、ここ6試合で1分5敗という戦績も、当然の結果として受け止めるほかない。(寺田 弘幸)