岩政大樹の出場停止――。
首位・札幌を迎える今節、岡山には大きな試練が課せられた。昨季に加入してからここまでの公式戦全試合にフル出場してきた大黒柱の不在が、チームにどれだけの影響を及ぼすか、正直キックオフしてみなければ測りようがない。ただ、守備陣を統率するだけでなく、チームの精神的な支柱でもある主将を欠く中で一つだけ間違いなく言えることは、「チームが試される試合」(長澤監督)だということだ。
岩政の代わりに3バックの中央を担うのは、ここ4試合出場がなく悔しさを溜め込んでいる篠原か、今夏に加入したばかりとはいえ豊富な経験を持つキム・ジンギュになりそうだが、どちらになったとしても馬力のある札幌の攻撃を食い止めるにはチャレンジ&カバーの関係を密に構築しなければならない。
そして、「発信する選手が一人いなくなるので、一人ひとりが大樹さん(岩政)がいるときよりも多く発信しないといけない」と矢島が話したように、ピッチに立つ一人ひとりがいつも以上に責任を持ってプレーする必要がある。中でも岩政とともに今季フル出場を続けてチームを支えているGK中林と竹田の二人には大きなリーダーシップが求められる。
チームをJ1に導くために岡山へやって来て1年半、岩政はピッチ内外でチームメートにさまざまなアプローチを施してきた。初めてチームをスタンドで見つめる岩政が頼もしさを覚えるような試合を首位の札幌相手に見せることができれば、それがチームの成長の証となり、大きな自信となっていくだろう。今節・札幌戦は「非常に試されるゲーム。逆に言えば大きなチャンスのゲームでもあり、組織のポテンシャルを示す機会」(長澤監督)となる。(寺田 弘幸)