堅実に試合を進めた両者。守備陣は力を示す
首位・札幌を、1万3千人を超える観客とともに迎えた4位・岡山。注目の上位対決は、互いの守備陣が集中力を切らすことなく守り抜いてスコアレスドローに終わった。
「一歩手前までは行っていて、最後のところでズレがあった」(長澤監督)。「あと一歩だけのところ」(四方田監督)。両指揮官はゴールを奪えなかった悔しさをにじませたが、決して多くのアクションを起こしたわけではない。岡山はシュート2本に終わり、札幌は8本のシュートを放つも、「『マジで危ない』というのはなかった」(篠原)。堅実にゲームを進めた両チームが睨み合ったまま終わった一戦だった。
互いに前線から相手の攻撃を制御していき、ディフェンスラインに並ぶ5人はそれぞれに役割をまっとうしていく。岡山は矢島を中心にしてパスをつないで攻撃を組み立て、札幌は前線にボールを送り込んで相手に圧力を掛けたが、両チームの守備陣は体を寄せてアタッカーに自由を与えず、こぼれ球へも鋭く反応。最後まで粘り強くシュートコースに入り、数少ないピンチもGKがカバーした。31分には札幌のGKク・ソンユンが豊川との1対1をストップ。岡山のGK中林は長身選手がそろう札幌のセットプレーにも果敢に飛び出して守り、両守備陣は上位チームを支えているに相応しい力を示した。
その一方で、両チームの拙攻が目立ったのも事実。冒頭の両監督の言葉にあるようにゴールの近くまでボールを運んでも、ラストパス、クロスの精度が低く、何度も観客の溜め息を誘った。波状攻撃をしかける攻撃の厚みも物足りない。攻撃陣は上位チームをけん引していく力を示せず90分間を終えた。(寺田 弘幸)