個のクオリティーの差は歴然。それでも最後の総攻撃で愛媛が同点に
試合立ち上がり、愛媛は[3-4-2-1]ではなく、[4-4-2]で相手のシステムとマッチアップさせる揺動策に出て、清水をバタつかせる。5分過ぎには[3-5-2]に変化させるが、その流れから10分に幸先良いゴールを得た。右サイドを起点にテンポ良く三原がクロスを送ると、3ボランチに変えていた愛媛に清水は対応できておらず、中央でフリーになった小島が落ち着いて頭で合わせてゴールネットを揺らす。
しかし、早々にリードを得たことで愛媛はプレーが消極的になり、自陣深くに押し込まれる我慢の展開に。清水はビハインドの状況でも「(愛媛が)開始10分からベタ引きしていたら守れないのは分かっていた」(チョン・テセ)と、焦ることなく的確に愛媛のウィークを突き、24分に得意のカウンターから白崎が裏に抜け出てクロス。これが愛媛のオウンゴールを誘発して同点とする。
後半に入ると愛媛にも積極性が戻った。勇気を持って最終ラインを押し上げ、前線からの守備の圧力を強めて清水に堂々と立ち向かう姿勢を露わにする。清水の巧みなパスワークに翻ろうされてボールを思うように奪えずとも、愚直にプレッシャーを掛け続けることで、前半のようなワンサイドゲームは避けられた。それでも、個のクオリティーの差は歴然。66分、愛媛GK児玉のキャッチミスを見逃さなかったチョン・テセは難しい体勢からワントラップ反転シュートを放つ。これが確実に枠を捉え、清水が逆転に成功した。
そのまま清水が逃げ切るかと思われたが、試合終了間際に愛媛は3連続CKからGK児玉も加わって最後の勝負に出ると、エリア内の混戦から林堂が押し込んで同点に。最後まであきらめない気持ちが土壇場で愛媛に勝ち点1をもたらした。(松本 隆志)