■北海道コンサドーレ札幌
大一番だからこそ“いつもどおり”
「目の前の試合に全力を尽くすことだけを考える」。今季、序盤から手堅いサッカーで勝ち点を積み重ね、前半戦を首位で折り返してここまで走り続けている札幌。どんなシチュエーションの試合であっても、四方田監督が試合前に発するのは冒頭のコメントだった。当然、この試合でもそのスタンスは変わらないのだが、若干、ニュアンスの違いを感じさせている。「上位同士の直接対決なので、勝ち点3の持つ意味は非常に大きい。試合展開などを見極めながら、戦い方を考えていきたい」と指揮官は展望する。そしてこうも続けた。「そういう状況だからこそ、いつもと同じ意識で戦いたい」。
いつもと変わらない意識で戦う。だが、その言葉の前には「だからこそ」という強調。2位のチームをホームに迎えるという特別なシチュエーションだからこそ発せられた一言だろう。平常心を保てない可能性がある。だからこそ“いつもどおり”をチームとして再確認する。前々節はC大阪、前節は岡山と上位との連戦を0-0でしのいできたが、アウェイという状況が割り切った戦いを“いつもどおり”にやらせてくれた。
昨季の監督就任からおよそ1年というタイミングで迎えるこの上位決戦。札幌ドームの熱いムードの中で、“いつもどおり”を貫けるか否か。チームの精神的な成熟度が問われる局面だ。(斉藤 宏則)
■松本山雅FC
緩い試合は許されない。今季の分水嶺
この5試合、松本は勝利を重ねてきたが、直近の3試合は不甲斐ない試合を演じている。試合の入り方に失敗して易々と2点を先制された第21節・水戸戦(3◯2)、あるいは早い時間帯で2点のリードを奪いながらも、後半になって主導権をわたしてしまった第22節・金沢戦(4◯2)、第23節・北九州戦(2◯1)――。
もちろん対戦相手の意地もあったが、自滅が苦戦の最大の要因だろう。しかし、今節では緩い試合は許されない。何しろ対戦相手は首位の札幌だ。勝ち点差で並ぶ相手との直接対決は、まさしく今季の分水嶺とも言える試合となるはずだ。 松本が敵地で勝ち点3を得るために必要なポイントは、やはり都倉にいかに仕事をさせないかだろう。田中が離脱した初の試合でもあった前回対戦時(第17節・3◯2)は、2点を先制しながらCKから都倉の2発で追い付かれている。2年前には、ホームでもアウェイでも都倉に決勝点を許し(第6節・0●1、第34節・1●2)、敗北の苦さを味合わされている。今節こそ無得点に抑え込むべく、指揮官はセットプレーの守備時にダブルマークを付ける可能性を示唆するなど対策を講じている。
我慢比べになるか打ち合いになるかは予想がつかないが、相手の背番号9を封じることで勝利を引き寄せたい。(多岐 太宿)