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たとえ叩きのめされたとしても課題をあぶり出す大事な機会
リオ五輪の開幕前、最後のテストマッチとなるブラジル戦が迫ってきた。メダル獲得に向けて試金石となり得るゲームだが、あくまでも本番はその先で、準備の一貫という冷静な目が必要だ。手倉森誠監督も27日のセルジッペ戦(1△1)のあと、「(ブラジル戦は)もっとやられていいと思っている。そうなれば、こちらも考えさせられることが増える。俺はこの大会、耐えて勝つことをテーマにしているから辛抱させられるゲームが続けばいい」と、ブラジルに叩きのめされることを熱望するようなコメントを残している。
22日にブラジル入りしたチームは、北東部のアラカジュでキャンプを張り、二度の二部練習を含む連日のトレーニングでコンディションを調整しながら、戦術面を詰めてきた。現時点での大きなテーマであるオーバーエイジの組み込みに関しては、26日にオーバーエイジの選手を集めてミーティングを敢行。ホワイトボードを使って細部を確認している。
そのオーバーエイジだが、興梠慎三、塩谷司、藤春廣輝と、いずれもリーダーシップを発揮するタイプではないが、そうした性格のおかげでチームにスムーズに溶け込んでいる印象だ。とはいえ、「積極的に話しかけないと、最年長だから」と語る興梠は、ランニングの際に先頭を走るなど、チームを引っ張るという意思を行動に移してもいる。
トレーニングの様子を見る限り、現時点での主力は、櫛引政敏、室屋成、塩谷、植田直通、藤春、遠藤航、原川力、南野拓実、中島翔哉、浅野拓磨、興梠といった面々で、彼らがブラジル戦の先発に名を連ねると思われる。発熱と下痢のため、3日間練習を休んだ大島は、完全復調までもう少し時間がかかりそうだ。
ブラジル戦は本番前に世界を知れる大きなチャンス。ここで得た課題や教訓がナイジェリアとの初戦に生きてくるはずだ。(飯尾 篤史)