Photo: Atsushi Tokumaru
連続無敗記録が『15』に伸び、小林は連続得点記録でジュニーニョを越えた。車屋のプロ初ゴールも生まれれば、大久保の4試合ぶりとなる今季13点目も決まった。こういった事実と3-2の勝利という結果だけを見れば、ポジティブに捉えられる試合と言えるかもしれない。 だが、この結果に慢心していれば憂き目に合う日も近いだろう。この試合の内容は手放しで喜べるものでは決してなく、首位を独走しているチームの試合とは思えないものだった。「6-0にもなったゲームだと思うし、3-3に追い付かれてもおかしくなかったゲーム」と風間監督は語気を強め、中村は「3-0になってからの戦い方にすごく問題がある」と険しい表情で話した。
「3点取るまではこっちの思いどおり」(谷口)だった。湘南のプレスに慣れることに最初の数分は費やしたが、徐々に押し込んで先制点を獲得。後半に入ると、相手が前に出たところの裏を突いて2点目を決め、セットプレーで3点目も記録。完全にトドメを刺したかに思われた。ただ、その時点で残りはまだ30分強。ここからの戦い方がピッチ内で共有されていなかった。「あれだけ(点を)取れたので、『もう1点、もう1点』という感じで行っていた。そこは悪くはなかったが、そこでちょっと間延びしてしまうのは後ろ(の選手)からすると苦しい」と語ったのは谷口。川崎Fはさらに得点を奪おうと前掛かりになったが、それによって自分たちが消耗する場面を生んでしまった。「(点を)取りたいだけで前に行ってしまう選手もいた」と風間監督も苦言を呈す。4点目を取れれば良かったが、その決定打を奪うことができず、1失点を喫してからは相手の勢いに押され、2失点目を献上。あわや同点という危ないシーンもあったが、紙一重でしのぎ、なんとか勝ち点3を獲得した。
終盤は割り切って“耐える”方向にシフトし、その結果勝ち点3を取れたことは良かったものの、3点リードしたあとのしたたかさに欠ける戦い方が、結果的に自らを苦しめる状況を呼び込んだ。とはいえ、“勝った”ことが大きいことも間違いない。チームにとっては良い勉強の機会になっただろう。(竹中 玲央奈)