自信に裏付けされた集中した試合運び
鳥栖にとっては押し込まれる展開のほうが長い試合だった。それでも、鳥栖は勝利を引き寄せた。内容と結果の比例度で言えば、今季最も両者が乖離していた試合だった。その観点から見ても鳥栖の2ndステージの好調さをうかがわせる試合となった。
鳥栖にとって最もやられたくないのがサイドチェンジだが、それは鹿島の得意とするところ。序盤から押し込まれる展開が続いたものの、鳥栖は体を張った守備でしのぐ。サイドチェンジさせないために切り替えを速くし、高い位置からプレスに行くのが鳥栖の特徴。そしてそこから先制点を奪う。20分、クリアを拾った西がプレスに焦り、パスミス。ここから鳥栖はショートカウンターを繰り出すと、その流れから吉田がクロス。鎌田のヘディングはクロスバーに阻まれたが、はね返りを豊田が押し込んだ。
37分にはCKから鹿島の波状攻撃を受けるも、合計4本のシュートはいずれも体を張った懸命な守備ではね返した。後半に入っても鹿島の攻勢は続いたが、鳥栖は中央の守備を割らせず。サイドに追いやり、そこからのクロスはGK林の高さが阻んだ。69分には遠藤のパスから中村に決定機を作られるが、シュートは枠外。73分にも遠藤のクロスを土居に頭で合わせられたが、林が好セーブ。鳥栖は集中した守備で最後まで鹿島にゴールを許さなかった。
1stステージでは終盤の失点が続いていたため、「やられるかもしれないという気持ち」(豊田)が働いていた。しかし、「負けなしが続いているのでメンタルに余裕がある」(豊田)のがいまの鳥栖だ。これで6戦負けなし。1st王者・鹿島にウノゼロの背景には、自信に裏付けされた集中した試合運びがあった。(杉山 文宣)