米本が右ひざの前十字じん帯を断裂し、長期離脱を余儀なくされた。これが本人にとって、3度目のひざの大けがとなっただけに、自他ともにショックな出来事となってしまった。
さらにチームには頭の痛い出来事が続く。前節・新潟戦(1●0)の前半に、同じボランチの橋本が負傷。診断の結果、右太もも裏の肉離れで約4週間の離脱となった。橋本も米本同様、球際での強さを生かしたハードワーカー。FC東京は中盤で大きな役割を担う2選手を、一気に欠くことになってしまった。残るボランチのレギュラー格は高橋のみ。チームに訪れたピンチに、篠田監督もいきなり手腕が問われることになった。
今週、実戦形式で主力組として試されたのが、田邉と野澤。田邉は前節、前半途中に負傷した橋本に代わって起用され、高橋とともにボランチの位置で勝利に貢献した。「守備で相手をよく追ったし、プレスバックも頑張ってくれた」と隣でプレーした高橋も労う働きぶりだった。一方、「後半、相手に押し込まれたときに自分たち二人でボールを落ち着かせられなかった。そこは今後の課題」(高橋)と、修正部分も残った。
ボールを保持しパスを展開するという面では、野澤に一日の長がある。篠田監督も「田邉は前にボールを運べる。一方、野澤はパスをうまく散らすことができる」と端的に両者の特徴を語る。今季、比較的プレー機会を与えられてきた田邉に対して、野澤はJ1出場がない。「チャンスが来たら生かして、手放したくない」(野澤)と意気込むが、高橋と野澤はどちらも低いポジション取りを得意とするタイプでもあるだけに、コンビが機能するか否か、吟味する必要があるだろう。
チームに新風を吹き込めるか、主力不在を痛感させる穴と見られるか。控え選手たちの奮起が期待される。(西川 結城)