公式記録によると32.2℃という気温の中での消耗戦は、両チームにとって“想定内”の展開となった。
大宮はボールを持って焦れることなく戦い、福岡は自陣を固めながらカウンターとセットプレーに勝機を見いだす。互いの戦い方がかみ合ったとも言える状況から勝利を手にしたのは、ボールを握ってゲームを動かした大宮だった。
前半からポゼッションで優位に立った大宮だが、福岡の井原監督が「前半から非常にコンパクトな守備はしっかりできたと思う」と振り返るように、低い位置でブロックを組んでスペースを埋める福岡の守備網を崩し切るシーンは少なく、ポゼッション率に見合ったチャンスを作れていたわけではない。しかし、それでも攻め急ぐことなく丹念に左右に揺さぶる攻撃を続けると、後半に入ってからは多くのチャンスが生まれるようになった。
「リラックスしながらやればチャンスはできると思っていた」と値千金の決勝点を挙げた家長。事実、69分の得点の前にも大宮は3回ほど決定機を迎えている。連敗中で勝ち急ぎかねないメンタリティーをコントロールして冷静に攻めた大宮が、6試合ぶりの勝ち点3をつかみ取った。(片村 光博)