試合の展開を決めた先制点。予想どおりの試合
予想どおりの展開、予想どおりのスコアで終わったというのが本音である。主導権を常に持ってワンサイドゲームをしかける川崎Fに対し、甲府は耐えに耐えて一発のカウンターで勝機を見いだす“いつもの”スタイルで立ち向かってきた。だが、客観的に考えて、消耗が激しいこの夏場に、J最強の攻撃力を誇る川崎Fを無得点に抑えることは難しいし、それができれば甲府はこの順位にはいない。最初のゴールが入るまではうまく耐えることができていたが、それは44分までが限界だった。
川崎Fは押し込む中でも密度の高い甲府の守備網を最後の局面で破れず、決定的なシュートもGK河田の好守に阻まれていた。だが、それを打開したのがセットプレー。橋本のCKを大久保が頭で合わせ、前半終了間際に均衡を破った。「先制点が大事になる」と戦前に小林は話していたが、これがその後の展開を決めたと言っていい。リードして安堵感が生まれた川崎Fは、後半に入り、攻撃面におけるパスの角度や動きの連動に修正を入れ、さらに押し込む。そして、後半開始直後に途中出場の三好が相手ペナルティーエリア内で新井からボールを奪ってオウンゴールを誘うと、甲府の守備陣が完全に崩れた。
「0-2になると…。前に出ていく守備が全然、浸透していない」と稲垣は語ったが、2点差を返すための戦法に統一認識がない甲府の中盤に穴が生まれ、そこを中村が徹底的に突く展開に。そして56分には中村の裏へのパスに抜け出した小林がJ1記録に王手をかける7試合連続弾を決めると、69分にはカウンターからエウシーニョが決め、4-0で圧勝。
これでチームは連続不敗記録を『16』に伸ばし、首位を堅持。次なるアウェイ2連戦に臨む。(竹中 玲央奈)