得点者はいずれも途中出場の選手だった。決定機の少ない拮抗戦だったが、それは両者の思惑どおり。両指揮官ともに無失点を重視したプランを組み、後半の選手交代で攻撃のギアを上げていった。
7連敗中の岐阜は「失点をゼロで」(吉田監督)という意識の下、強固なブロックを形成。ボールを失った際の切り替えも速く、監督交代から真っ先に整備を急いできた組織守備の成果は見て取れた。無失点のまま迎えた後半には、3トップを総入れ替え。特に守備が得意ではないエヴァンドロとレオナルド・ロシャの投入はリスクでもあったが、攻め手の乏しい中で、彼らの“個”という攻撃力に得点を託した。
しかし、敵将のプランも“後半勝負”。選手交代によって岐阜は守備の強度が落ちたサイドを狙われ、途中出場の小澤に得点を許してしまう。それでも「残り1分まで勝ちゲームだった」(北野監督)讃岐の逃げ切りを阻止したのは二人の外国籍選手だ。後半ロスタイム、レオナルド・ロシャの好フィードに反応したのはエヴァンドロ。相手の対応ミスを突いた形だったが、「ホームで勝っていなかったので」という指揮官の強い思いがもたらした勝ち点1でもあった。
結果、岐阜は吉田体制3試合目にして初の得点と初の勝ち点。残留争いの中、ホームでの連敗を『6』、リーグの連敗を『7』で止めたチームにとって「勝ち点3に等しい勝ち点1」(吉田監督)となった。(村本 裕太)