群馬・服部監督の采配が的中した。群馬は、前節・愛媛戦(0●1)でけがから復帰した吉濱を先発起用。ターゲット役として小牟田を9試合ぶりに前線に配置し、吉濱を軸とする新布陣で山形を迎え撃った。開始8分、その指揮官の選手起用がいきなり奏功する。
吉濱が蹴った右CKを、小牟田がダイビングヘッドで合わせて豪快にゴールネットを揺らす。山形のセットプレーのマークがズレるという弱点を把握していた群馬は、縦並びのポジションから選手が一気にゴール前へなだれ込みゴールを奪ってみせた。J初ゴールの小牟田は「スカウティングどおりに完全にフリーで飛び込むことができた。山形のマークが誰かも分からなかった」と振り返った。
セットプレーで先制した群馬は、ディエゴと大黒が軸となる山形の攻撃を[4-4-2]のブロックで受けてゴールを死守する。山形に押し込まれる時間帯もあったが、パク・ゴンの決死のカバ−リングで危機回避。ゲーム中盤の66分、途中出場の高橋がカウンターから追加点を叩き込んで山形を突き放した。
「大事なゲームだったが、フレッシュな選手たちがチームに勢いを吹き込んでくれた」(服部監督)。群馬が手負いの山形を撃破して残留争い脱出への手ごたえをつかんだのに対して、攻守のバランスが整わない山形は、ここ6試合勝ちなしで3連敗。指揮官の勇敢なチャレンジが群馬に勝利をもたらす結果となった。(伊藤 寿学)