入りが悪かったここ2試合の反省から、立ち上がりは球際で激しく寄せて長崎に攻撃の形を作らせなかった熊本だが、奪ったボールをうまく前へ運べない。お互いに前半は得点を奪えずに折り返した。
長崎の高木監督は、「ギアを入れ直し、コンビネーションや連動した動きで攻撃にバリエーションを出そう」との狙いから、ペク・ソンドンを前線に投入。連係からの崩し自体は多く作れなかったものの、この交代が奏功し、62分、ペク・ソンドンのシュートのはね返りを逆から詰めた岸田が押し込み先制する。熊本も嶋田を入れて清武を前線に上げ、反撃を試みるが、長崎の堅い守備を崩せずに終盤へ。すると長崎は90分、スペースに抜け出した永井が今季14点目となる追加点を挙げて突き放した。熊本は後半ロスタイムに植田が1点を返したが、同点には至らず。連勝の長崎が9位へと順位を一つ上げる結果となった。
17位の熊本は順位こそ下げなかったが、連敗を喫した要因は、ミスや一瞬のスキを突かれて失点した守備よりも、チャンスを多く作れなかった攻撃にある。マイボールにする位置が低い上に切り替えで相手を上回れないためカウンターも不発。崩しの工夫も見られず低調な攻撃に終始した。連戦の中で順位を上げていくには、質と連動性の向上が求められる。
一方の長崎は、終盤に失点したが、ほぼ狙いどおりの試合運び。先手を打った交代で流れを引き寄せた。(井芹 貴志)