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3戦目を意識したやりくりはさすが
懸念の守備陣で、手倉森誠監督が修正を施したのは、GKの中村航輔だけだった。逆に初戦でミスをしたDF陣をあえて先発させて、彼らの試合に対するモチベーションに懸けた。まさに動かざること山の如し、いや手倉“森”の如しだった。3戦目を視野に入れれば、おのずと選択肢は限られていたのかもしれない。そしてこの采配は功を奏したように見えた。しかし、またしてもオーバーエイジ枠の選手が、チームを追い込む要因を作ってしまった。
ボランチには、ボール奪取に長けた井手口陽介を遠藤航のパートナーに抜擢した。試合に対するフィット感を見ると、ナイジェリア戦で先発起用していたら…と思わせる出来だった。サイドハーフに中島翔哉と矢島慎也、2トップに興梠慎三と切り札の浅野拓麿と、トップの枚数を増やし、[4-4-2]の布陣で臨んだ。大島僚太、南野拓実をベンチスタートにしたのは、スウェーデン戦を視野に入れてのこと。3戦目を意識したやりくりは、さすが手倉森流である。
コロンビアは個々のタレントはうまいが、ボールホルダーと受け手の動き出しが、スムーズではない。チームとしての完成度からすると、五輪代表に対する価値観が、日本ほど高くないことをうかがわせた(日本が高過ぎる!)。対する日本は、慌てず、急がず、ボールをつなぎ、分厚い攻めで、徐々にコロンビアを追い詰めていった。前半に点が入っていたら、ワンサイドゲームになっていたはずである。しかし、またしても先行を許し、相手の術中にハマまってしまう。1点ビハインドの中、ベンチは大島、南野を投入、直後に追加点を許すが、どうにか総力戦で引き分けに持ち込んだ。選手たちは、主導権を握りながら勝ち切れなかった現実と向き合わなければいけない。ここでひっくり返す力があれば、初戦も失うことはなかった。
必要なのは、まず先制点
スウェーデンは暑さと湿気に、かなり“ビビった”サッカーを強いられている。疲労もピークでモチベーションも低い。日本は2 戦して、失点『7』、得点『6』。“耐えて勝つ”から“取られたら取り返す”にモードが変わったが、何よりもこのチームに必要なのは、まず先制点であり、追加点である。そして、いい加減、失点ゼロの試合を見せてくれ。(六川 則夫)