Feature 特集

[小見 幸隆]根性を見せろ/リオ五輪 クロスレビュー

2016/8/10 6:00


Photo: Getty Images
勝負は結果がすべてなのだが

 コロンビア戦は初戦のナイジェリア戦よりも良かったけれど、どうしても追い掛ける展開になってしまうのが残念。同点に追い付いたが、気になった点もたくさんあった。端的に言えば、いまの若い選手は根性がない、ということ。0-0でペースを握ってやっていたのに、そこでやられてしまうのはどうか。そういう意味での根性だ。
 いまの選手たちは1対1になっても激しく、最終的には汚い手を使ってでも止めてやろうという発想にはならないようだ。ただ、それは彼らのせいではない。小中高校から積み重ねてきたことだし、指導者の考え方でもある。「汚いことをするくらいなら失点をしたほうがいい」と、言葉では言うことはあるかもしれないが、勝負は結果がすべて。最終的にはどんな手を使っても点を取られなければいいのだが…。
 藤春廣輝のオウンゴールは、止めようかクリアしようかというところで迷いが生じた。後ろが見えていなかったので、心配だったのかもしれないが、あの場面ではスルーしてもよかった。たとえ近くにコロンビアの選手がいても、引っ掛かっていただろう。それは経験というか、日常からそういうプレーをやっているかどうかが重要になる。マリーシアというか、したたかさが足りなかった。
 DFは腹の中では「たとえほかの選手のミスで失点をしたとしても、絶対自分が原因で失点はしないぞ」と思っていなければいけない。そういった図々しさが必要だ。みんながそう思っていれば失点は少なくなるはずだ。

日本に怖い選手はいなかっただろう

 いまはJリーグ全体が甘いし、生温い中でやっている。そして、その代表が五輪代表。コロンビアの若者は家族や恋人を背負って、もっと厳しい環境でやっているだろう。サッカーが人生に食い込んでいる。海外の選手たちは形相が変わったり、もっと熱くなってプレーしている。機会があればコロンビアやナイジェリアの選手に聞いてみたいが、きっと「日本には怖い選手や汚いことをする選手がいない。恐怖感はなかった」と言うはずだ。
 これからサッカーがうまくなりたいと思っている選手たちに言いたい。勝負は汚いものだ。それが分からなければ格下にしか勝てない。サッカーはムキになってこそ面白くなるのに、いまのような甘いままだと、その面白さが分からないまま終わってしまうだろう。(小見 幸隆)

関連カテゴリ

EG 番記者取材速報

League リーグ・大会