■名古屋グランパス
0-0の時間を長くし、少ないチャンスを生かす
今節は『グランパス夏祭り』と銘打つ重点集客対象試合。来場者に配られる赤いTシャツの胸元には“共闘”を呼び掛けるフランス語が印された。
『COMBATTRE ENSEMBLE』
名古屋が危機に立たされている。残留という明確な目標を打ち出し、前々節の横浜FM戦(0△0)から5バックへと舵を切ったものの、前節・広島戦では0-2の完敗。開始早々の失点でプランは崩れ、連続未勝利記録は『15』に伸びてしまった。今節も5バックの継続が濃厚。選手の誰もが「守備から入るチームはあんな簡単に失点してはいけない」と誓うように、無失点で進めることが現戦術の大前提だ。
その上で少ないチャンスを生かすことが最大のテーマとなる。守備に軸足を置くぶん攻撃の時間は限られているが、だからこそ「決め切らないと勝てない」と永井。10日の練習では、前線3人のユニットだけで攻め切る形とクロス攻撃が徹底され、カウンターとサイド攻撃という二つの狙いがはっきりと打ち出された。また、田口、小川、川又といった主軸が復帰したことで攻撃オプションも増加。中でも田口はシャドーの位置で試されており、「奪って速い攻撃ができなかったときにボールを落ち着かせたい」とイメージを描く。守備に軸足を置く中、ボールが収まる主将の復帰は、得点力不足(2ndステージは1点)に陥るチームの攻撃に光をもたらすだろう。
「浦和といえど、0-0の時間を続けられたらスキが出てくる」(大武)はず。共闘を呼び掛ける“レッド・ダービー”に向け、やるべきことは固まった。(村本 裕太)
■浦和レッズ
勝負強さを発揮し、次節の川崎F戦につなげたい
甲府、湘南に続く下位との3連戦、最後の試合。当然、浦和有利との見方が強くなるが、「レッズが勝って当たり前と思われる試合が一番難しい。期待も感じるし、勝たないといけないという使命感もある」とGK西川は気を引き締める。
1stステージ終盤で3連敗したあと、5連勝からさいたまダービー(2nd第4節・大宮戦・2△2)での引き分けを挟んで3連勝。ここ9試合で8勝1分と好成績を残している。内容面では決して理想どおりの戦いを90分続けられているわけではなく、前節の湘南戦も4-1というスコアほど相手を圧倒したわけではなかった。しかし、猛暑の中でもメリハリをつけた戦い、そして決めるべきところ決めて、抑えるべきところで抑える勝負強さを見せているのも事実。そして、それは下位に沈むチームとの決定的な差でもある。内容を含めてパーフェクトな試合をするに越したことはないが、昨季は敗れたアウェイでの名古屋戦(2nd第4節・1●2)でもその勝負強さを発揮したいところだ。
そしてこの試合で“下位3連戦”を終えると次に待っているのは川崎Fとの頂上決戦。もちろん、“目の前の1試合”という常日頃からのスタンスは変わらないが、「名古屋に勝つことで川崎F戦につながる。負けてしまったら、川崎F戦とか言っていられなくなる」(武藤)。川崎Fの結果にもよるが、ここで差を詰めて直接対決に逆転の可能性を生み出すことはあっても、差を広げられることだけは避けなければならない。下位との対戦で負けられないプレッシャーもあるが、やはり「アウェイでも勝ち点3は絶対」(武藤)だ。(菊地 正典)