序盤は、中2日という厳しい日程における両指揮官の先発メンバー選考で明暗が分かれる。前節・千葉戦(0●2)から先発5人を入れ替えた北九州では、負傷により今節が今季初出場となる西嶋の起用が目を引いたが、その西嶋がさっそく貴重な働きを見せる。5分、井上の左CKをファーサイドで相手と競り合いながら頭で押し込んだ。「(ここに来るだろうとの)感覚は衰えていなかった」と冗談を飛ばしながら振り返った、絶妙のポジショニングで奪った得点は昨季のチーム加入後初となる一発でもあった。
一方の愛媛は「アクシデントで選手交代をしなければならなくなった」(木山監督)と、22分に6試合ぶりに先発した近藤を下げて瀬沼を投入。想定外の状況で1枚目の交代カードを切ることになったが、結果的には瀬沼はキレのある動きで攻撃の起点を作り、早々の失点という悪い流れの分断に貢献することになる。ただし、阪野や内田、玉林という1試合を空けて先発復帰した選手の動きとプレー精度は悪く、それがそのまま劣勢状態の要因にもなっていた。
だが、終盤の交代策は愛媛のほうが効果的だった。72分、左のワイドに白井を入れて、内田を最終ラインの左に下げると、この二人が積極的にボールを前線に送り込むことで北九州守備陣を押し込む。79分には白井のクロスの処理をGK阿部がミス。これを安田が右足ボレーで叩いて、勝ち点1をもぎ取った。(島田 徹)