ここ4戦の大宮の戦績は1勝1分2敗の負け越しだが、0-1で敗れた2nd第6節・神戸戦を除いた3試合では先制に成功している。裏を返せば、そのうち1試合しか先制点を勝利につなげられていない。ボールの保持率が上昇傾向にあり、前線からの積極的な守備も機能してきたところで、“勝ち切る”という課題に直面している。
1stステージに安定した成績を残していた時期は、できる限りのポゼッションを志向しながらも、相手にボールを握られる時間が長くなると、自然と重心を下げて守り切る方向に全体の意思統一がなされていた。現在はチーム力の底上げが進み、攻守ともに自分たちからアクションを起こせるようになった反面、いざリードを奪った際にそのまま押し切ることができず、かといって守り切れてもいない。
前節・横浜FM戦(1△1)ではリードに加えて数的優位にも立ったが、終盤の失点で引き分け。「1-0で勝っている状態からどうゲームを終えるのか、追加点を取って仕留めるのかというところも考えないといけない」(横谷)。進化を結果として表現するためにも、越えなければならない壁にぶつかっている。
そんな現状に対して指揮官は「2点目を取りにいく姿勢が必要なのだと思う。1点で逃げ切ろうとなるとダメ」という姿勢を打ち出し、改善を図っている。勝ちたいからこそ守りに入ってしまうのが現状だが、そうすれば掛かる負担も大きく、特に夏場に入って守備が決壊する危険性も増してきた。先制点が奪えていること、攻守の完成度が高まりつつあることは、当然ながらポジティブな要素だが、リードによって受け身に回るのではなく、有効に使って相手に脅威を与えられるようになれば、成績の安定感は劇的に向上するはずだ。
もっとも、そのためには先制までの流れを継続することが大前提。足元を見つめながら、迷うことなく着実に前進していきたい。(片村 光博)