家長退場で追い込まれるも、戦い方が鮮明に
先制後の試合運びが課題となっていた大宮だが、裏を返せば先制までの流れはできているということ。今節も開始3分で江坂が決定機を得るなど、悪くない入り方を見せている。仙台のアグレッシブな出方もあり、活発な立ち上がりとなった。
一進一退の展開に変化が生まれたのは30分過ぎ。32分、大宮の泉澤が決定的なシュートを放ちゴールに迫ると、37分には大宮に先制点が生まれる。江坂のクロスをドラガン・ムルジャがペナルティーエリア内で受け、反転したところを倒されてPKを獲得。家長が一度はやり直しとなったこのPKを冷静に決め、今節もリードを奪う展開に持ち込んだ。
先制後の戦いも悪くなく、後半も2点目を狙いにいく姿勢で試合を進めた。しかし、決定機を決め切れないうちに展開がオープンになり始め、リズムを喪失。「相手も前に来ていた。スペースをシンプルに見付けて(前に)行くのはいいけれど、失ったときにオープンになってしまう」(渋谷監督)。76分、距離感の悪さから生まれたミスが発端となりCKを与えると、そこから失点。さらに直後の77分には家長がひじ打ちで退場処分。課題の解消に至らないどころか、一気に逆境へと追い込まれた。
それでも、ホームチームはあきらめなかった。清水、マテウスを投入して前に出る意識を持ち続けると、89分に歓喜の瞬間が訪れる。左サイドで前を向いた清水のアーリークロスに江坂がファーで合わせ、勝ち点3を手繰り寄せた。殊勝の背番号7は「10人になってからは自分たちの戦い方がハッキリして割り切ったサッカーができていた」と胸を張る。土壇場で勝ち切った大宮は、上位進出に向けて大きな勝ち点3を手に入れた。(片村 光博)