首位・札幌との一戦に京都は[3-4-2-1]の布陣で臨んだ。今季これまで、京都が3バックでキックオフを迎えたのはたった1試合。第3節の岡山戦(2△2 )だ。それ以降、前節までの2 6 試合すべてで[4-4-2]をベースに戦ってきた。試合途中の3バックへの変更はしばしば見られるし、選手たちは「やることは変わらない」と口をそろえる。しかし、J1昇格を見据えられる順位で迎えたシーズン終盤での突然の変化には、いささか疑問符が浮かぶ。
いくつもの要素が重なっての決断だったことは理解できる。3バックは開幕前から石丸監督の構想に入っていたプラン。最終ラインの軸となることが期待されていた牟田の離脱などで断念した経緯がある。広島の3バックを経験している吉野の新加入に光明を見いだせたというのも、一つの理由だろう。そもそも、石丸監督が愛媛を指揮していたときに採用していたのは[3-4-2-1]。愛媛時代にも指導を受けた堀米にとっては慣れ親しんだシステムでもある。
だが今節示したのは、システム上マッチアップする相手に対する守備の利点のみ。リスク管理を重視してボランチのアンドレイを外したこともあり、積み上げてきた攻撃の厚みやスムーズさは影を潜めた印象が拭えない。石丸監督は試合後、3バックの併用を継続することを示唆し、「攻撃も守備もやれるシステム」と力を込めた。シーズンの佳境を前にしての3バックへのトライは、チームに生じたブレなのか、J1昇格に近付くための進化なのか。その答えは、今後の京都の戦いぶりで明らかになるだろう。(川瀬 太補)