Photo: Reiko Iijima
■水戸ホーリーホック
いざ、「チームに勢いをもたらす大事な大会」へ
思い出すのは1年前。水戸はリーグ戦において残留争いに巻き込まれていた。その中で迎えた天皇杯。そこで鈴木雄斗(現・山形)ら若手が台頭し、さらに3回戦では鹿島をPK戦の末に撃破したことによって、チームは勢いに乗ることができた。そして、J2残留を果たせたのであった。
リーグ戦とは異なる大会ながらも、チームは天皇杯の重要性を理解している。だからこそ、今季も「天皇杯はチームに勢いをもたらす大事な大会」(田向)という位置付けで挑むこととなる。
リーグ戦直近の10試合では4勝4分3敗と白星が先行。チームとして調子を上げてきている。ただ、リーグ終盤でさらに上位に行くために求められるのは選手層のさらなる充実だ。替えの利かないポジションがいくつかあるのは事実。選手層の厚みを加えなければ、シーズン終盤を戦い抜くことはできない。天皇杯に向けて「底上げをしていきたい」と西ケ谷監督は選手の大幅な入れ替えを示唆した。
リーグ戦では20歳の白井が11試合連続先発出場で4得点を挙げる活躍中。「彼のような選手がもう一人、二人出てきてもらいたい」と西ケ谷監督は若手の台頭を期待している。(佐藤 拓也)
■東京国際大
東国大の生命線は“浦和ユース出身トリオ”
東京国際大を率いて9年目になる前田秀樹監督にとっては、2年連続4度目となる天皇杯への出場。昨季は自身が選手としてプレーしていた古河電工を母体とする、千葉と対戦。「相手は知り合いばかり」と対戦を楽しみにしていたが、結果は0-3と完敗。今季は03〜07年まで監督として在籍していた水戸と対戦する。2年連続の“因縁試合”となった。
昨季のチーム状態は決して良くなかった。関東大学リーグ2部に降格し、1部復帰どころか2部残留がギリギリという状況。しかし、今季はその厳しさを知る3年生を中心に立て直しを図った。中でも昨季はけがで半年近くを棒に振ったMF安東輝が復帰し、攻撃の軸として活躍。この安東とボランチの條洋介、FW進昂平の技術力確かな“浦和ユース出身トリオ”は、文字どおり東京国際大の生命線だ。
また、今季は2年生の町田ブライトが大ブレイク。もとから身体能力の高さには定評があったが、さらに裏に抜けるタイミングに磨きをかけ、現在9得点で2部の得点ランキングトップを走る。昨季、千葉との対戦のあとは「自分の判断と予想する力がまるで足りなかった」と反省しきりだったが、その経験を元にプロの壁を崩したい。(飯嶋 玲子)