横浜FMが逆転に成功も、鹿島が意地を見せる
横浜FMの齋藤がチーム全得点に絡む活躍を見せた。28分に鹿島の鈴木に先制ゴールを奪われるも、前半終了間際に伊藤が同点ゴール。その伊藤のゴールは、カイケのサイドチェンジから左サイドでボールを受けた金井と齋藤のコンビネーションによって生まれた。パスを出した金井が縦へのランニングで相手守備陣のマークを分散させ、齋藤はその瞬間に得意のカットインを繰り出して右足を振り抜く。シュートかクロスかという問いに「半々」と答えた鋭い軌道は、伊藤が懸命に伸ばした右足にヒットしてゴールネットを揺らした。
そして齋藤自身のゴールである。80分、相手DFのパスミスをカットすると、ハーフウェーライン付近から相手ゴールまで独り舞台。戻りながらの対応となったファン・ソッコは細かく鋭いステップワークに翻ろうされ、完全に骨抜きにされていた。
一方で、チームという視点で見ると、攻撃が齋藤頼みになっている感はますます強くなっている。前節のFC東京戦(0●1)は齋藤の不調によってチャンスを作れず、一方この日はチャンスのほとんどに背番号11が絡んでいた。齋藤を経由しない攻撃などほぼ皆無だった。もう一人単独で局面を打開できるマルティノスが出場停止だったことで、その事実がより顕著となった。
逆転に成功した横浜FMだったが、結果的には85分に同点に追い付かれ、勝ち点2を落とした。齋藤は「勝ち切れなかったことに力不足を感じる」と話したが、一人の選手にこれ以上の働きを求めるのは酷だ。チームが前進しているとは言えず、攻撃の核を何らかの形で失ったときの不安は否めない。(藤井 雅彦)