横浜FM戦、指揮を執ったのは大岩剛コーチ。石井監督はチームに帯同できなかった。
予兆はまったくなかった。水曜日(24日)に監督と直接話したが、いつもの様子と変わらなかった。木曜日(25日)は紅白戦。前節・湘南戦(1◯0)で衝突した金崎も自ら主力組に選び指揮をしていた。金曜日(26日)もクラブハウスには来ていた。しかし、練習には出られず大岩コーチが指揮を執った。
クラブとしても想定外。急きょ、監督と面談するも心労の色が濃いため、その日は帰宅させ、チームは監督不在のまま横浜へ向かった。翌朝、監督からクラブに連絡があり、その様子は「『頑張れ』と言える状況ではなかった」(鈴木満常務)ため、横浜FM戦は大岩コーチが監督代行として指揮することが決まった。
かなり強い精神的なストレスがあったことは間違いない。ただ、監督と面談した鈴木常務は「いろいろなものが蓄積してストレスが溜まった」と説明した。
当然、湘南戦での金崎との衝突がクローズアップされる。だが、すぐに金崎は監督に深謝し、監督もそれを受け入れていた。クラブは金崎に厳重注意を言い渡し、解決済みだったのだ。しかし、日本代表監督の発言により再燃。日本サッカー協会からは「クラブのことに口を出す必要はなかった」と謝罪の連絡が入ったものの、あたかもクラブや監督が、選手を掌握できていないかのような理解が広まってしまった。
繰り返すが、責任感が強く鹿島を深く愛する石井監督にとって、何が引き金になったのかは本人にしか分からない。ただ、勝ってもチームに一体感が生まれないことに監督は心を痛めていた。クラブは週明け月曜日(29日)にあらためて監督との面談を予定。状況次第では、大岩コーチが監督に就任する可能性も出てきた。(田中 滋)