序盤から主導権を握ったのはドラガン・ムルジャとネイツ・ペチュニクを前線に並べた大宮。裏を徹底して狙いながら、サイドからのクロスがこの2枚に収まることで局面を一瞬で変えることができるアドバンテージを生かした。19分に先制を許すが、流れと内容は大宮のまま。甲府の守備ブロックを崩す戦い方の一つとして、前線の高さと強さを使う戦略は当たり、甲府の最終ラインに脅威を与え続けた。44分に左サイドの和田からムルジャが同点弾。いつかこうなるだろうという雰囲気での得点でもあった。
後半立ち上がりのPKのチャンスをペチュニクがGK河田に止められたことは痛かったが、81分には甲府が閉じ切れなかったフタの隙間からマテウスが逆転ゴールを決め、勝負も決めたかに思えた。
しかし、85分の佐久間監督の2枚替えが甲府の攻撃に活力を与え、5分間の後半ロスタイムにビリー・セレスキーが獲得したFKを橋爪と黒木の阿吽の呼吸から決められてしまう。その直後にもセレスキーとドゥドゥに決定機を作られるが、これはドゥドゥが外して逆転負けという惨事は避けることができた。甲府に残留のための貴重な勝ち点1を許した大宮は、勝ち切るためのピースを探す必要がある。(松尾 潤)