直近のリーグ戦から6選手を入れ替えて臨んだG大阪が守備に軸足を置いて試合を進める中、広島は28分にセットプレーから均衡を破って得意の試合展開に持ち込んだ。「粘り強い守備からボールを奪って追加点を取りに行くという共通理解を持ってやっていた」(柏)。試合前日に負傷した塩谷に代わって移籍後初先発した野上もバタバタすることはなく、広島はチーム全体の意思を一つにして試合を進めた。
しかし、後半に次々とFWを投入するG大阪の圧力をはね返せなくなり、守備の時間がどんどん増えていく。そんな中で、ボールロストが多いピーター・ウタカに代わって佐藤が入り追加点のチャンスを作っても、仕留めることができない。81分にはスペースへ走った佐藤のクロスがDFに当たってバーを叩き、はね返ったボールを青山の右足が捉えるもシュートは丹羽にクリアされた。
絶好のチャンスを逃すと、負担の大きかった広島の守備陣が辛抱し切れなくなった。86分、安易な縦パスを二本通されて呉屋にペナルティーエリア内への侵入を許すと、千葉が振り切られて同点に持ち込まれた。
2-0、3-0へのストーリーが描けていても、そのストーリーを実行する力を見せられなかった広島は、第2戦のアドバンテージをG大阪に渡すことになった。(寺田 弘幸)