昨季から続いた浦和戦の未勝利に、8月27日のJ1・2nd第10節(2◯1)で終止符を打った。相手のシステムに鏡合わせで挑み続け、その5試合目でついに挙げた勝利。前線からのプレスで相手に圧力を掛け、ボールを奪えば素早くスペースを突いて攻撃する、今季の攻撃スタイルの第一手で浦和へのリベンジを成し遂げた。
ところが、中3日で迎えたルヴァンカップ準々決勝・第1戦は、その超速カウンターを披露する機会さえ失われた。痛かったのは開始わずか6分の失点だ。前回対戦では逆に33分で先制し、浦和のチャレンジのパスをカウンターの起点として利用したが、浦和がこの試合で施した修正に対し、神戸の攻撃はレアンドロの個人技でしかゴールを奪うことはできなかった。
相手を焦らすことができず、余裕を与える展開では、ポゼッションからの崩しの実力が不可欠だ。それは今季の試合で何度も課題として指摘されてきたことでもある。59分に途中出場した藤田は試合直後、自戒を込めて振り返る。「いま冷静に考えれば、もう少しボールを回して相手を揺さぶることをやってもよかった」。ビハインドが焦りを呼び、攻撃を急がせた。スピードと圧力で敵ゴールを攻略するのが攻撃の第一手なのは確かだが、緩急の付けどころを全体で共有し切れなかった。藤田は続ける。「自分もチームとしても、全体の共通理解を高めないといけない」。時間に追われると良い仕事ができないのはこの世の理。ボール保持でゲームを操る心技体のテクニックが神戸には足りなかった。
渡邉は強く言った。「まだ残り90分間ある。今日の悔しさをアウェイで取り返す」。第2戦までは中3日。短い時間でできることは限られていても、高めていくアプローチを選手間で共有していきたい。(小野 慶太)