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[日本代表]三者三様の活躍を見せた浅野、山口、原口。競争は生まれるか/W杯アジア最終予選タイ戦 試合後コラム

2016/9/9 6:00


Photo: Atsushi Tokumaru
 無念の敗戦を喫したUAE戦から、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は先発を3人変更してタイ戦に臨んだが、彼らは三者三様の特徴を発揮して起用に応えた。
 ボランチで長谷部誠と組んだ山口蛍は顔面を負傷した2次予選第8戦のシリア戦(5●0)から約5カ月ぶりの代表復帰となったが、「蛍のようにしっかりボールを奪える選手はなかなかいない」と指揮官が評価する持ち味を押し出し、高い位置でボールを奪っては次のチャンスにつなげた。先制点の起点になったのも山口。長谷部のミスでカウンターになりかけたところも瞬時のカバーでチームを救った。長谷部とのコンビでは組み立てが単調になる課題をあらためて露呈したが、代表での存在価値を再認識させたことは今後に向けての確かな前進だろう。
 エースFWの岡崎慎司に代わり1トップに抜擢された浅野拓磨もゴールという形で期待に応えた。なかなか自慢のスピードで一気にディフェンスの裏に抜けるシーンは生み出せなかったが、ファーストタッチから強引に縦にしかける積極性を見せ、本田圭佑のビッグチャンスを演出。さらに、日本にとって待望の追加点は、動き出しが遅れたところから強引に頭で触ってマイボールにする“野性味”のあるゴールだった。
 そして強烈な存在感で日本を勝利に導いたのが原口元気だ。酒井宏樹のクロスにドンピシャで合わせた先制点に加え、雨でぬかるんだピッチにも負けない攻守にわたるハードワークを見せた。強引な仕掛けでチャンスを切り開いたかと思えば、左サイドで酒井高徳の効果的な攻め上がりも引き出した。フィニッシュにつなげるところで判断と精度に課題を残したものの、2列目の主力候補として十二分なアピールとなった。
 彼ら3人の活躍はタイ戦の勝利を支えただけでなく、10月のイラク戦、豪州戦に向けて、日本代表の競争を活性化させる効果をもたらしそうだ。(河治 良幸)

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