Photo: Getty Images
焦らずに試合を進め、地力の差を見せ付けた浦和
リーグ戦で連敗したあと、ルヴァンカップで準決勝進出を決めた浦和は、GK西川と柏木こそ先発に入ったものの、前半戦は不動のレギュラーだった遠藤、李、興梠をベンチに下げ、リベロに那須、1トップ2シャドーにズラタン、武藤、高木とルヴァンカップの流れを汲んだメンバーでスタートした。
「入りは良くなかった」と柏木が話したとおり、前半の浦和は理想どおりの展開に持っていけたわけではなかった。その主な理由は「相手のCBに対してズラタンが行くか僕が行くかあやふやになった」(武藤)ことで相手のボール回しに対してあまりプレスに行けなかったから。
しかし、「つながせているぶんには怖くなかったから、慌てて前にという感じにもならなかった」(柏木)と、焦る様子は見られなかった。そして41分に柏木の展開をきっかけに右サイドから中央にパスをつないで崩し、最後は宇賀神がミドルシュートを決めて先制。さらに44分には阿部の縦パスを受けた関根がスルーパスを出すと、武藤がフィニッシュ。前半終了間際の連続ゴールで浦和が2点をリードする。
後半は「福田のポジションを中心に戦術的な変更を行った」(マッシモ・フィッカデンティ監督)鳥栖がバランスを取り、ボールを持つ時間も増えた。一方で浦和も「全員がコンパクトになって守備ができたし、やられる雰囲気はなかった」と宇賀神が振り返ったように、やはり焦ることなく試合を進めた。
チャンスの数で言えば、途中出場の李が複数のチャンスを得た浦和が決め切れなかったという見方ができる。ただ、鳥栖も攻撃のリズムが良くならない中で迎えた終了間際、富山のクロスをフリーで合わせた谷口のヘッドを西川に防がれるなど、好機を逃した。
リーグ戦では連敗していた浦和だが、ルヴァンカップの流れを汲んで個人の力などで地力の差を見せ付け、2ndステージ上位対決を制した。(菊地 正典)