中島、河野、前田。三者三様の理想的な得点で味スタを沸かせる
今節FC東京が挙げた得点は、いずれも理想的で美しいゴールだった。この勝利で篠田監督の体制に移行後、リーグ戦の戦績は4勝1分1敗。ようやく安定してきたチームは、この日、味の素スタジアムで観客を沸かせる3つのゴールを披露した。
最初のゴールは、リオ五輪日本代表で10番を背負った男から生まれた。44分、ゴール正面でドリブルをしかけた中島が右足を振り抜くと、地をはうようなシュートがきれいにゴールネットに突き刺さった。「練習したことが出た」と本人も納得の一撃。それ以外でも力強い推進や突破など、状態の良さを示した中島。彼の先制点が、チームをラクにした。
後半、湘南に押し込まれる展開が続いた中、次に魅せたのは河野。75分、前田に出したボールのリターンを受けると、そのままダイレクトで左足一閃。カーブの掛かった美しい弾道は、GKが一歩も反応できない完璧なコースを突き逆サイドネットに決まった。「シュートはまぐれ(笑)。でも、あのコースは練習でよく打つ。遼一さん(前田)はいつもパスを落としてくれないけど、今日はやさしかった(笑)」とおどけてみせた河野。毎試合、献身的なプレーでチームに貢献していたが、攻撃の選手として目に見える結果を残し、「安心した」と胸をなでおろした。
そして最後はストライカーの豪快ヘッド。80分、途中出場の橋本の左クロスをファーサイドで待ち構えた前田が合わせた。「クロスを上げてくれた(橋本)拳人のおかげ」と本人は殊勝な態度だったが、「追加点が奪えないという課題をみんなで解消できた」と東はチーム全体で挙げた勝利に笑顔を見せた。
湘南の反撃をうまくいなしながら、積み重ねて3得点。FC東京が文字どおりの“快勝劇”を果たした。(西川 結城)