この試合のFC東京のボランチには、梶山と田邉というボールさばきに長けた選手が並んだ。4日のルヴァンカップ準々決勝第2戦・福岡戦(2◯0)と同じコンビ。リーグ戦では守備が特長の高橋が起用されてきたが、今節はある意味強気な人選となった。
篠田監督は「時間経過とともに、主導権を握れると想定していた。田邉はここ最近は相手をはがすプレーができていて、梶山も試合を作る上で必要な選手」と話す。湘南相手に、自分たちが攻撃でイニシアチブを取れるという算段のもとでの起用だった。
果たして、その効果はピッチ上に現れた。田邉と梶山だけでなく、この日のFC東京の中盤はトップ下の東、両サイドの河野と中島と、ボールテクニックに長けた選手が顔をそろえた。守備面の不安は全員が惜しむことなく繰り返したハードワークで払しょく。ボールを持てば、ミスはありながらもそれぞれが特長を生かしながら連係し、相手を押し込んだ。
城福前監督体制から移行後は、当面はチームの状況を立て直すべく、まずは守備を念頭に置いた戦い方が先決となっていた。それがここにきて、徐々に相手との相性や力量を鑑みながら、篠田監督は選手起用を選択できるようになってきている。「例えば、次節の浦和戦だったら、守備が強い秀人くん(高橋)がまた先発に戻ってくるかもしれない。いずれにしても良い形でポジション競争できているし、戦い方にも幅が出せるようになってきた」(東)。
成績の安定がもたらした良い意味での余裕。肩に力の入らない青赤が久しぶりに見られた。(西川 結城)