■ヴィッセル神戸
目指すは5連勝。ブロック守備を念入りに確認
神戸が勢いに乗ってきた。2nd第8節・FC東京戦(4〇1)を皮切りに、G大阪(1〇0)、浦和(2〇1)という上位との対戦でも勝ち点3を獲得。前節・磐田戦では後半ロスタイムのゴールで劇的な勝利(4〇3)を挙げ、破竹のリーグ戦4連勝。2ndステージの4位に浮上した。タイトル争いに名乗りを上げた戦いぶりを振り返った藤田は、「優勝するチームは、その日の調子が悪くても最低でも引き分け、1-0で勝ったりする。神戸も最近はそれができている」と話す。甘い味と苦い味。長くチームがかみ締めてきた二つの味だが、おいしさを識別する味覚は確かに育った。勝利の味以外はすべて苦い。
オフ明け13日は、ディフェンスと中盤の4枚で組む[4-4]のブロックを念入りに確認。ボランチは藤田と松下が務め、途中から松下に代えて高橋祥も試した。アンカーが配置されている柏のシステムにネルシーニョ監督がどのような戦術、用兵で臨むか。明晰な頭脳は全体練習初日から激しく動いた。
勝ち点で並ぶ柏にはこれまで、巧みなボール回しに苦しめられてきた。“人に強く行く”守備の原則は、今節も神戸が優勢を保つ大きなポイント。同時に、相手の強みを封じることも重要だ。クリスティアーノが左サイドに入れば、マッチアップするのは右SB高橋峻。「しっかり癖を確認したい。外で外でプレーさせられたら」とイメージを膨らませ、左SBの橋本も「相手は強烈。周りとしっかり連動すること」を強調。守備に穴を作らず、ボール奪取からの素早い攻撃という強みをいかんなく発揮したい。
岩波は「みんなに自信があり、磐田戦は勢いに乗れる勝ち方。柏にはリーグ戦で勝てていないが、その相手に勝ってこそ上にいける」と強気。2ndステージのホーム戦は、4勝1分と絶対の自身を持つ。目前のライバルを撃破し、目指すはリーグ戦5連勝。神戸は上位戦線からの生き残りを譲らない。(小野 慶太)
■柏レイソル
“VITORIA”の精神を敵将に見せ付ける
柏は大きな山場であった川崎F(2nd第10節・5○2)、鹿島(2nd第11節・2○0)との強豪2連戦を内容も伴う2連勝と最高の形で終え、上位陣をピタリと追走している。しかし、まだまだ2ndステージ優勝へ向けて勝ち続けていかないといけない立場であることは変わらない。さらに今節は神戸との優勝争いへの生き残りを懸けた上位対決となる。加えて、その神戸を率いるのは、柏を11年に初のリーグ優勝に導いたネルシーニョ監督。ネルシーニョ監督のことをよく知る大谷も「1stステージでも負けているから何かしてくるんじゃないの、(橋本)和もいるし(笑)」と冗談に交じりに言いながらも、警戒心を隠さない。
まずは、人に対して強く行くことを求めてくるであろうネルシーニョ監督の策に対して、受け身にならないことが大切。アンカーの秋野とビルドアップ力に長けるCBコンビを中心に相手をうまくかわし、自慢の3トップに良い形でボールを配球できるかがが一つポイントになるだろう。 攻撃陣は現在、公式戦5試合連続で複数得点を挙げており、ある程度得点には計算が立つ。だからこそ、無失点で抑えることが勝利への近道だ。前節・鹿島戦で8試合ぶりにクリーンシートを達成し、一時期は大きな課題であったセットプレーの守備でも改善の兆しを見せている。守備の要である中谷も「相手どうこうではなくて自分たちがちゃんとやるべきことをやることが大切だと思う。自分たちの守備をすれば止められる」と自信を見せる。
互いの意地とプライドがぶつかり、激しい一戦になることが予想されるが、柏にとっては大谷や栗澤、茨田など優勝を知る選手がいることは大きなアドバンテージ。敵将のネルシーニョ監督にとことん叩き込まれた“VITORIA(ポルトガル語で勝利の意味)”の精神をクラブとして発揮し、神戸から柏に勝ち点3を持ち帰りたい。(須賀 大輔)