柏の歴史を語る上でネルシーニョという男は外せない。09シーズンの途中に監督に就任し、11シーズンにはJ1昇格、即リーグ制覇という偉業をJリーグ史上初めて達成した。そんな名監督は相手によって戦い方をガラリと変えるなど“策士”と呼ばれることもあり、味方であるときは頼もしい限りだが、敵にすると厄介極まりない。それは柏の選手たちが一番よく知っているだろう。
プロデビュー当時からネルシーニョ監督に重宝されていた茨田は「ネルシーニョ監督の勝利へのこだわりや強さというのは知っているし、そこに対して負けるつもりはない」と力強く話し、「自分たちの特長である中盤を消してくると思うので、そこをどう攻略できるかが勝負になる」とゲームの展望を読む。
また、ネルシーニョ時代にも主将を務めていた大谷は「引いて守ってくることはそうはない。ウチの前の3人も速いからスペースを埋めるために多少ラインの高さは変わってくるかもしれないが、基本的には人に来るってことは大きく変わることはないと思う」と予想した。その上で「相手や状況を見ながら、スペースをうまく使えればいい」と攻略のイメージも膨らませる。
前回対戦(1st第9節・2○0)では柏の中盤でのパスワークを消すためにアンカーを置く[4-3-3]でスタートしたが、あまり機能しなかった。その教訓は生かしてくるだろう。さらに、今季の神戸は4バックを軸に戦いながらも、先日の浦和との3連戦では[3-4-2-1]でミラーゲームを挑むなど相手によって多種多様な戦術を採ってくる。
それでもその対策を乗り越え、勝利しなければいけないことに変わりはない。“ネルシーニョ”という偉大な壁を乗り越えた先に“優勝”の二文字が見えてくる。(須賀 大輔)