大久保の一発退場が響き、川崎Fは終盤失速
試合序盤の10分ほどは大宮がボールを持ってプレーしていたものの、時間とともに川崎Fがポゼッションを握り返していったのは自然な流れだった。大宮の選手たちも慌てることなく対応し、試合の趨勢が定まりつつあった36分、この一戦の分岐点が訪れる。川崎Fの大久保が横谷への報復行為で一発退場。
「首位相手でボールを持たれる時間も長いと思っていたが、チームがまとまって守備をしている中で前半に相手が一人退場した」(江坂)。仕切り直しとなった感もある中、大宮はカウンターから家長がPKを奪取し、44分に先制点を奪って前半を折り返した。
しかし、後半は10人の川崎Fが攻勢に出る。「自分たちがボールを持って崩せば、人数が少なくても崩せるということは、選手たちは理解している。そこのところをハーフタイムに言ったし、点は取れるとも言った」と風間監督。63分にショートカウンターから中村が決めて同点にすると、81分には小林がネットを揺らして逆転に持ち込んでみせた。
大宮は苦しくなったかと思われたが、急激に疲労の見え始めた川崎Fのスキを突いて一気に反撃。84分に家長が同点弾を決め、87分には江坂の得点がノーゴールの判定を受けたものの、89分に再び江坂がゴールを決め3-2と逆転。「(ノーゴールの判定で)ちょっとメンタルをやられたけど、決まったときは超気持ち良かった」(江坂)。ラスト10分はまさに激動。今季初の3得点を記録した大宮がシーソーゲームを制し、勝ち点3を積み上げた。
残念だったのは、試合終了後に小競り合いが発生したこと。ラストプレーの際、エドゥアルド・ネットが横谷に不要な行為を働いたことが発端となり、横谷が激昂。もみ合いの中でエドゥアルドが肩を負傷するなど、後味の悪い結末となった。両者とも見ごたえのある内容を見せただけに、試合終了後にケチが付いてしまったことは残念でならない。(片村 光博)