試合後、高木監督は坂井、チョ・ミヌ、村上の3バックについて「難しかっただろうが、落ち着いていた」と評し、特にCBの中央に入った村上を「ムラ(村上)のディフェンスは100%だった」と高く評価した。その言葉どおり、この日の長崎は、立ち上がりから首位の札幌を相手にしっかりとプレッシャーを掛けて間合いを詰め、都倉、内村、ヘイスといった選手たちを抑え続けた。札幌がこの試合で放ったシュートが長崎の半分の5本だったということがそれを物語っている。
しかし、それは同時に長崎が札幌の倍のシュートを放ちながら、得点できなかったことも意味する。札幌のGKク・ソンユンにミスがなかった点を差し引いても、前半から長崎が決定的な場面でシュートを外すシーンは何度も見られた。9日に長崎の特別指定選手となったばかりで、この日Jリーグデビューを飾った畑の「シュートを打てなかった。攻撃にもっと絡みたかった」という試合後の言葉は、長崎攻撃陣の本音だろう。試合は互いにチャンスを生かすことができずスコアレスドローに終わった。
得点を奪う力と、この日見せた守備の集中力。残り試合の中で、この二つを両立できるかが、長崎の最終順位を大きく左右するだろう。
一方の札幌は、動きの重さと、福森を抑えられたときの攻撃の手詰まり感が目立った。これを改善できなければ、盤石の優勝は遠いと言えそうだ。(藤原 裕久)