仙台のチーム内競争が、今週は一層熱を帯びている。
今季の仙台は「お祓いが必要なくらい」(渡邉監督)負傷者に悩まされているが、ここに来て全体練習に復帰する選手が増えてきた。先週のリャン・ヨンギに続き、今週は長期離脱していた金園や、ルーキーの椎橋、途中加入のパブロ・ジオゴが、オフ明けの練習からフルメニューをこなしている。金久保も部分合流を果たし、終盤戦での試合出場に向けて仲間と汗を流す。
天皇杯2回戦での敗退(盛岡戦・2●5)によって、今季の仙台に残された公式戦の数は今節を含めわずかに『5』。その中で出場機会をつかもうと、今週の戦術練習でのぶつかり合いはいつにも増して激しい。助っ人として期待されながら、これからというところで左内転筋を痛めたパブロ・ジオゴは、「日曜日(25日)までに万全の状態にしたい。チームがなかなか勝てない状態を抜け出さなければいけない」と言葉に力を込める。
一方、負傷離脱者が多い中でチームを支えている選手たちは、実戦経験の中で力をつけている。リャン・ヨンギは先週に復帰した際に「長い目で見ても、今季のような経験は必ず生きる」と若手が経験を重ねていることを歓迎した。その若手の一人である茂木は、今節に向けて「けがから復帰した選手にも、戦術練習でやりたいことをしっかり主張するようにしている」と、競争の中で誰と組んでもチームを機能させようと意識している。
甲府戦のように、多くの選手が入れ替わっても、攻撃の組み立てに連係面での大きなマイナスが見られないのは、長い時間をかけてチームを作ってきた一つの成果だ。チーム内の競争の中で、着実に仙台の組織力は上がっている。しかし、結果が付いてこなければ、説得力は足りない。誰が出るにしても、勝利のために自らとチーム全体のパフォーマンスの質を向上させ、結果を出さなければならない。(板垣 晴朗)