■柏レイソル
残り5試合で勝ち点を積み上げ、漁夫の利を得る
優勝争いへ生き残りを懸けた前節の神戸戦(1△1)は試合終了間際に同点弾を浴び、痛み分けに終わった。試合後、監督や選手は「勝ち点2を失った気持ちが強い」と悔しさを滲ませた。
しかし、下を向く必要はない。浦和が勝利したことで首位との勝ち点差は『5』に広がったが、まだ2ndステージ優勝への可能性がついえたわけではなく、ギリギリのラインに踏み止まっている。さらに残り5試合の対戦を見ると、柏は自分たちより上位のチームと対戦を終えているのに対し、ほかの上位陣は直接対決を多く残しており、ライバルがつぶし合いをしている間に勝ち点を取りこぼすことなく積み上げていけば、首位に立つチャンスは必ず来るだろう。
下平監督は天皇杯3回戦・愛媛戦と今節・甲府戦のメンバーをトータルで考え、そのときのベストメンバーを起用すると示唆している。その言葉を踏まえると、クリスティアーノとディエゴ・オリヴェイラはこの試合に標準を合わせてくる可能性が高く、取りこぼしが許されない一戦に万全の状態で臨めるのは朗報だ。だからこそ、守備的に来ることも考えられる甲府に対して、ブラジル人コンビに加え、古巣戦となる伊東を含めた攻撃陣の活躍に期待したい。(須賀 大輔)
■ヴァンフォーレ甲府
残留争いから抜け出すために、組織で勝ち点を得る
前節はベストメンバーがそろわない仙台に先制したが、追い付かれて引き分けた甲府。勝ち点1を守った内容でもあったが、残留には『3』が欲しかった。
天皇杯2回戦はPK戦で大分に敗れたため、今節は天皇杯3回戦がある柏よりもコンディション面では優位に立つが、ドゥドゥ、新井、松橋というキーマン不在でチーム事情は苦しい。1トップはいま一つボールが収まらないダヴィが有力だが、シャドーは前節先発した盛田か田中かで佐久間監督は思案している。前線の推進力を高めたい指揮官が前節右のウイングバックで先発した田中をシャドーで起用した場合は、右のウイングバックが玉突きで思案ポイントになる。盛田と田中の並列シャドーの可能性もあり、この場合は守備力の高い稲垣がウイングバックに下がり元チームメートのクリスティアーノと対面する面白さがある。
クリスティアーノ、ディエゴ・オリヴェイラ、伊東という強力な3トップがいる柏から勝ち点を奪い取ることは難しいが、1対1の場面を少なくし、組織として厚く対応することが勝ち点につながる。稲垣は「広島戦(J1・2nd第9節1◯0)のようにみんなが驚く試合にしたい」と意欲的だ。(松尾 潤)