Photo: Atsushi Tokumaru
好機をモノにした浦和とモノにできなかった広島
試合中、ライン際で水分補給をした広島の青山が、歩み寄ってきた浦和のペトロヴィッチ監督と笑顔で抱擁する――。浦和vs広島。サッカーファンにはおなじみ、因縁と親和のある対決。今回は、互いの[3-4-2-1]システムの頂点に位置する、ストライカーのプレーがカギを握った。
早い時間帯でゴールに迫ったのは浦和。最前線の興梠が自慢のポストプレーから連続してチャンスを作り、15分には興梠を起点に最後は高木がシュート。さらにその直後には今度は高木のパスから興梠がヘッドで狙うが、惜しくもゴールを逃した。
ここから徐々に広島が巻き返す。浦和のビルドアップからの縦パスにボール奪取の狙いを定め、1トップのピーター・ウタカを基準点に速攻をしかける。そこに茶島やミキッチらが突破力を生かし連続して好機を作ると30分、ミキッチが関根に倒されてPKを奪取。しかし、これをウタカがクロスバーの上に外してしまった。
流れは再び浦和へ。沈黙していた興梠がチャンスメークで攻撃に絡み出すと34分、その興梠と柏木が起点となり、右サイドから武藤が低いクロス。これが広島の千葉のオウンゴールを誘い、先制に成功した。
ビハインドを負った広島は後半開始から攻めに出る。序盤からミキッチ、茶島と立て続けに決定機を迎えたが、これは浦和のGK西川と那須に防がれてしまう。すると、2点目はまたしても浦和側に。50分、ゴール前でフリーになった興梠が2試合連続ゴールを押し込んだ。さらに60分、後方からの浮き球を完璧なトラップでコントロールした高木が冷静にゴールに流し込み3点目。試合展開を盤石にしていった。
広島は64分にウタカがGKと1対1になるも、GK西川にセーブされるなど、終始決定機を決め切れず。結局、両チームのエースの出来が明暗を分けた因縁対決。浦和が制し、2ndステージ首位を堅持するとともにチャンピオンシップ出場を決めた。(西川 結城)