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後半に流れを失い、1-0の辛勝。勝因は心理面
AFC・U-16選手権の準々決勝は、すなわちU-17W杯出場決定戦でもある。大会の中で最も大きな緊張感のあるステージであり、天国と地獄の分かれ道となる試合だ。だが、そんなタフなステージにもかかわらず、「前半はかなり落ち着いて回せた」と森山佳郎監督が振り返り、「本当に良い入り方ができた」とDF瀬古歩夢が語ったように、試合が折り返し点を迎えるまでは完全に日本のゲームだった。
UAEのカウンターをケアしてリスクを管理しながらも次から次へとシュートチャンスも作る。4分にMF平川怜が放ったミドルシュートを皮切りに、MF中村敬斗、MF久保建英らがゴールに迫る。31分には久保のCKをGKがこぼしたスキを逃さず、瀬古が押し込んで欲しかった先制点も奪い取った。
ただ、その後のチャンスを逃し続けたことで試合の流れを失っていく。後半はUAEも前からボールへの圧力を強めて反撃を開始する中で何とも難しい展開となったが、瀬古と菅原由勢の両CBを軸に粘り強く防戦。危険地帯に何度か入られて、75分には大ピンチもあったが、これもGK谷晃生が好セーブ。1-0のまましのぎ切っての辛勝となった。
開口一番、「シビれました」と言った菅原は、「ゴリさん(森山監督)と一緒にやらせてもらう中で学んだ気持ちの部分を出せた」と胸を張った。実際、後半は追加点を取れそうで取れず、相手の速攻を受ける場面も出てくる難しい流れだっただけに、ボランチを含めた後方の選手たちが、心理面を含めて最後まで崩れなかったことが勝因だったのは間違いない。
こうなると、欲も出てくるもので、次はアジア制覇を目指すのみ。チームは「絶対にアジア王者になって世界大会に行きたい」(FW山田寛人)と新たな闘志を燃やしつつ、29日の準決勝・イラク戦へ臨む。(川端 暁彦)