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[U-16日本代表]始まる競争。このチームはまだまだ強くなる/AFC・U-16選手権コラム

2016/9/28 6:30


Photo: AFC
 世界切符獲得。「まさにこの1試合のために1年半やって来たと言っても過言ではない」(森山佳郎監督)試合を制し、U-16日本代表は重要な関門を突破してみせた。「黄金世代(小野伸二や稲本潤一、遠藤保仁ら99年ワールドユースで準優勝に輝いた世代)を彷彿とさせるような高いモノを持ったタレントがいる世代」(西野朗技術委員長)ではあったものの、勝負の機微はまた別のもの。だが、選手たちは苦しい流れになりながらも慌てず騒がず、最後までファイティングスピリットを失うこともなく戦い抜き、見事に世界への挑戦権を手にした。
 もともと悪かった芝の状態は連戦を重ねてボロボロだった。「このピッチでは色気を出さずにやり切るしかない」(森山監督)中で、ある程度割り切った内容で試合を運んだ。狙いどおりの形を作りながらなかなか追加点を奪えなかったのは誤算だったが、「思いどおりにいかないのがサッカー」というのは指揮官が常々選手たちに伝えてきたことでもある。
『柔軟性と割り切り』は手倉森誠監督が率いたU-23日本代表が掲げて磨いていたコンセプトだが、U-16という段階にある選手たちは早くもそれを吸収して実践していた。『自分たちのサッカー』がもてはやされた時代の失敗をフィードバックし、新世代は着実に地歩を固めつつある。
 そして、「世界への準備が始まるし、フォーカスするものも変わってくる」と森山監督が言ったように、29日の準決勝・イラク戦からはもうU-17W杯への旅路である。新たな競争が始まり、チーム作りも仕切り直されることになる。新たな才能が加わってもくるだろうし、まだまだ強くなれるはず。このチームが来年、世界を驚かすことになっても、それはまったくサプライズではない。(川端 暁彦)

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