1点ずつを取り合っての痛み分け。上位進出を目指すためにも互いに負けられない一戦は、勝ち点2を失った悔しさだけがピッチに残っていた。
試合の立ち上がりは東京Vが主導権を握った。出足の悪い千葉に対して、コンパクトな守備を形成しつつ前向きにボールを動かして相手陣内に侵入。試合を優位に進めると、24分にはセットプレーからアラン・ピニェイロが決めて、先制に成功。自分たちの時間にしっかりと得点を奪って見せた。
しかし、この1点を機にゲームの流れはガラリと変わる。その状況を作り出したのはリードしたはずの東京Vだった。「1点リードしている中でウチがちょっと引き過ぎてしまった」とは中盤で舵を取った船山祐二の言葉。相方の井上も「もっとボランチがボールを受けなければいけなかった」と語るように、チーム全体でボールの受けわたしが滞って守備の時間が増加。相手の攻撃に対して受け身の姿勢を取ったことで、自分たちから主導権を手放してしまう。
こうなると勝利が欲しい千葉は猛攻を開始。前への圧力を強めていくと、87分に途中出場のオナイウと吉田のコンビで試合を振り出しに戻した。だが、追い上げもここまで。終盤に数度あった決定機を生かせず、追加点を奪えないまま終了の笛を聞いた。
互いに勝利をつかむチャンスはあった。それでも勝ち点1に終わったところに両者の課題がある。(林 遼平)