今節唯一、月曜日に開催されたこのカード。前日には2位の松本と3位のC大阪がともに勝ち点3を積んだ結果を知った上で札幌はこのホームゲームを迎えていた。そうしたシチュエーションだけに「ここで負けたら他チームに流れが生まれてしまうかもしれないし、当然ながら勝ち点差も縮まる。プレッシャーはあった」と前寛は試合後に本音を明かした。しかし、現在の札幌はそのプレッシャーをプラスに転換できる力を持っている。札幌ドームの雰囲気に「ちょっと浮き足立っていた」(相馬監督)という町田に対し、「非常に良い入りができた」(四方田監督)札幌。プレッシャーが掛かる試合ながらも開始20分までで2点を先行した。
そして、町田の分厚い攻撃を前に「手は焼いたけど、『最終的には何とかなるだろう』という感触はあった」と前寛。確かに、人数をかけた守備が崩される場面は何度も目に付いたものの、危ないエリアからフリーでシュートを打たせた場面はほとんどなかった。外から見ているぶんには決定機に見えたものが、グラウンドで戦う札幌の選手たちには「やられる感じはあまりしなかった」(内村)類の形だったのだ。
ここ数試合、研究された札幌の組織的な守備が崩れかけるケースが見られるようになった印象もあるが、選手の言葉を重ねていくと、些細な出来事と捉えている様子がうかがえる。この日の勝利で6戦負けなしとなったが、そうした成功体験の積み重ねがチームをたくましくしているし、ポジティブな空気感をも生み出しているのだろう。外から見ているぶんには危うさも見え隠れするこの終盤戦だが、首位を独走する札幌には痛くも痒くもない状況であることが確認できた。いよいよ自動昇格に向けたクルージングが開始されそうだ。(斉藤 宏則)