■浦和レッズ
次なる目標は年間勝点1位、そしてCS制覇
浦和は前節・広島戦(3○0)の結果によって2年連続のチャンピオンシップ(CS)出場が決定した。ただ、武藤によれば広島戦後、「誰からもその話題は出さなかった」という。それはすなわち、目標はCS出場ではなくあくまで年間勝点1位、そしてCSを制してJリーグの頂点に立ち、日本で開催される「クラブW杯に出ることも見据えている」(宇賀神)からだ。
そして、「そこに一歩でも近付くためにも次の試合は勝つことが重要」と宇賀神は続けた。この試合に懸ける思いはもしかしたらG大阪のほうが上なのかもしれない。前節、FC東京に3-3と引き分け、この試合に敗れれば2ndステージ優勝はほぼ絶望的。逆に勝てば2ndステージ首位のチームと勝ち点差を『1』に縮められるだけに並々ならぬ意気込みで埼スタに乗り込んでくるだろう。ただ、浦和にも負けられない理由、勝たなければいけない理由がある。
G大阪には過去、何度も苦い思いをさせられてきた。ペトロヴィッチ監督が就任した12年以降の対戦成績は公式戦で3勝7敗。14年は勝利すればリーグ優勝が決まっていた試合(J1第32節・0●2)で敗れ、最終的に逆転優勝を許した。15年はアウェイでの敗戦(J1・2nd第14節・1●2)が結果として年間勝ち点1位を逃す原因になり、CS準決勝(1●3)、天皇杯決勝(1●2)と立て続けに敗れた。
宇賀神は言う。「G大阪の勝負強さは自分たちも見習わなければならない。ここで勝負強さを手にするためにも絶対に勝たなくてはいけない相手」。広島にも近年、その勝負強さの差で勝利を逃し続けてきたが、前節は劣勢になりながら、どちらが勝ってもおかしくないような展開の中でまさに勝負強さを発揮して3-0の勝利を収めた。G大阪戦も過去を払しょくするような試合ができるか。そして年間勝点1位の川崎Fを超えるためには当然、勝ち続けるしかない。年間勝点1位に向け、そしてCS制覇に向けて一つの壁を越える。(菊地 正典)
■ガンバ大阪
浦和には公式戦4連勝中。2年前の再現を
タイトルという名の天下取りを目指す上で、避けられない“天王山”がある。G大阪にとって、シーズン終盤に迎える浦和戦は特別なものだ。
「相性が良いというよりも、いつもシーズンの良い時期に対戦するという気持ちのほうが強い」。公式戦では現在、浦和に4連勝中。長谷川ガンバにとっては“お得意様”である浦和への相性の良さを問われた遠藤は、宿敵との運命的な巡り合わせに思いを馳せた。
2年前(J1第32節・2○0)は劇的な展開で勝ち切り、逆転優勝への流れを手にしたG大阪だが、昨季も直接対決(J1・2nd第14節・2○1)で快勝し、チャンピオンシップ出場に望みをつないだ。
「上位との直接対決までに少しでも勝ち点差を縮めたい」(遠藤)。前節、FC東京と3-3の引き分けに終わり、浦和との勝ち点差が『4』に開いたG大阪にとって、埼玉スタジアムで課せられるミッションは勝ち点3の奪取のみ。負けはもちろんだが、残り試合数を考えれば、引き分けでも2ndステージ制覇に黄信号が点灯する。
「勝つしか2ndステージを獲るチャンスはない」(長谷川監督)。2年前の再現を目指す指揮官だが、浦和戦のポイントは粘り強く戦えるか否か――。4連勝中の対浦和戦では計3失点を許したのみで、いずれも先手を取る試合展開。前節、2ndステージでワーストタイとなる3失点を喫した守備陣ではキム・ジョンヤの出場停止によって西野の今季初先発が濃厚だ。
浦和や広島の可変システムへの対応はお手の物のG大阪だが、「浦和は広島より、点を取る形を持っている」(長谷川監督)。特定の個が封じられれば攻め手を欠くようなチームでないのが浦和である。本調子でない今野に代わってピッチに立つであろう井手口を含めて、チーム全体で綻びのない守りを見せ付けたい。
「残りの試合数を考えても絶対に落とせない試合」(遠藤)。背水の陣でこそ、力を発揮する大阪の雄が、その地力を見せ付ける時が来た。(下薗 昌記)