■ヴァンフォーレ甲府
依然主力は離脱中。悪い流れを打破するのは空中戦
今節対戦する横浜FMは攻撃面では齋藤、マルティノスの個の力が際立っている。エースFW・ドゥドゥ不在で決定機の数も得点力も低下している甲府は、優れたアタッカー相手にいかに無失点の時間を長くできるかが勝ち点奪取のカギとなる。前節(0●1)は柏の両ウイングのクリスティアーノ、伊東をストッパーとウイングバックが連係してほぼ抑えることに成功したが、タイプの違うアタッカーをどう封じていくのか。また、劣勢の中でゲームプランどおりに無失点の時間を一定以上作りながらも、結果として守り切れない流れを、選手間で声を掛け合い、カバーし合って止めることができるかが重要になる。
残留の可能性を高めるためにも、悔しい思いをして払ってきた授業料を取り返す勝ち点が欲しい。ドゥドゥ、新井、松橋と主力が離脱したままで厳しい状況が続いているが、29日の練習中にも稲垣が足首を痛めるアクシデントがあった。前節、ひざを痛めた橋爪が大事に至らなかった点は幸いだが、稲垣の出場可否は五分五分というところ。弱り目に祟り目と嘆きたくなるチーム事情だが、ピッチに立つ11人がベストメンバーという自覚で乗り越えるしかない。
柏戦はポゼッション率が39%でボールを奪う位置が低く、効果的なカウンターを増やすことができなかった。今節はしっかり守備をしてからカウンターをしかけてくる横浜FMが相手なので、ポゼッション率は高まることが予想できるが、持たされるのか持つのかは大きな違い。189cmの盛田という高さがあるだけに、地上戦に加えて空中戦をいかに効果的に繰り出すことができるか。流れが悪いときこそセットプレーで勝ち点3につながる得点を決めたい。(松尾 潤)
■横浜F・マリノス
喜田の復帰で競争激化、システム変更の可能性も
前節は川崎Fに2-3で敗れた。後半ロスタイムの2ゴールで一時は同点に追い付いたが、試合終了間際の失点で散った。結果的には1点差での敗北となったが「フロンターレは強かった。力の差を感じた」と齋藤。この言葉が選手たちの総意であり、本当の意味でタイトル争いに絡むことはできなかった。
したがって甲府戦はリスタートの一戦となる。リーグ残り4戦でタイトル獲得は不可能に近い。それでも横浜FMは来週にルヴァンカップ準決勝・G大阪戦(10月5日、9日)を控えている。タイトルを目指せる位置にいる戦いに向けて、白星ではずみをつけたい。
選手の顔ぶれに大きな変化はない。左ひざを痛めた中村の復帰はしばらく先で、下平やファビオといった主力も欠けている。そんな中、9月に左足関節内遊離体摘出術を行った喜田が28日から全体練習に合流している。エリク・モンバエルツ監督は「90分プレーするのは無理だが、何分かプレーできるのでは」と見通しを話す。不動のレギュラーボランチの帰還によってポジション争いが激化しそうだ。
また、喜田の復帰によって中盤の構成も変わる可能性がある。川崎F戦では中盤の守備に厚みを持たせるために[4-2-3-1]を採用したが、力関係で優位性を保てるなら[4-1-4-1]でも戦える。アンカーはパク・ジョンスと喜田の争いとなり、喜田をインサイドハーフで起用すれば中町との争いが発生する。
「チーム全員で戦う」と繰り返すモンバエルツ監督。今季は新卒選手も含めて多くの選手が戦力となった。一方で、シーズン終盤を迎えてもレギュラーを固定できていない。チームが最も力を発揮できる組み合わせを探し出し、最終盤の戦いに向かいたい。(藤井 雅彦)