金子、北川、白崎。3人の若武者がイヤな展開を見事に払しょく
試合開始時の気温が32℃を超える真夏日となった2日の大阪。動きが鈍く、パスミスも目立つC大阪を尻目に、序盤は清水が試合を支配。「バイタル(エリア)に入って受けるところと、飛び出すところでチャンスは作れていた」と試合後に小林監督も振り返ったように、テンポ良いパス交換から中央を破り、14分には石毛が、22分には竹内が決定機を迎えたが、枠を捉えることはできなかった。後半は一転して、足が止まり始めた清水。すると、71分、C大阪にカウンターを許し、最後は松田のクロスを途中出場の酒本にヘッドで合わせられ、先制を許した。
相手が“眠っている”時間帯に迎えた決定機を逃し、先制されるイヤな展開。このまま負ければ、J1自動昇格の可能性が限りなく遠ざかる苦境を救ったのは、3人の若武者たちだった。80分に金子、86分に北川をピッチに送った小林監督は、システムを[4-1-4-1]に変更。インサイドハーフに入った金子と北川がC大阪の中盤にできたスペースを狙う地上戦に活路を見いだすと89分、金子がバイタルエリアで山口との競り合いに勝ってボールを収めると、北川にパス。これを北川が決めて同点に。さらに後半ロスタイムには白崎が金子とのワンツーで中央を破って強烈なミドルシュートを叩き込んで、逆転に成功した。
清水がリーグ戦のアウェイでC大阪に勝利するのは98年J1・1st第15節(3◯1)以来、18年ぶり。もっとも、若手にしてみれば、そのような負の歴史は関係ない。「自分はこのピッチでプレーしたことがないので、そこは関係なかった。試合前から両チームのサポーターが作る雰囲気が良かったので、ここで決めたら最高だなと思っていた」。ヒーローの白崎はそう涼しげに語り、激闘の余韻が残るスタジアムを後にした。(小田 尚史)