華やかさを支えるための部分がいまの山口には欠如してしまっている。
シーズンが進み、相手の研究は進む。山口のように特徴的なスタイルのチームには対策は図りやすい。熊本も「アグレッシブにボールを奪いにいく」、「セットプレー」と清川監督が指示した2点をポイントに挙げていた。山口は熊本のハイプレスの前にリズムを崩すと、10分にGK一森とユン・シンヨンの連係ミスを菅沼に突かれ、先制点を奪われる。さらに33分にはCKから植田に得点を許し、前節・岐阜戦(2●3)に続き、前半で2点のビハインドを抱える展開にしてしまう。後半もブロックを形成する熊本の守備を最後までこじ開けることができず、そのまま0-2で敗北を喫した。
いまの山口は自分たちにリズムがないときの耐久力に乏しく、ミスから簡単に失点する流れが続いている。島屋も好調時との違いについて「(好調時は)無駄な失点が少なかった」と話す。「先制できれば相手も前掛かりに来る」(島屋)ぶん、山口のパスワークが生きる展開に持ち込める。しかし、1試合すべてを自分たちのリズムでやり切ることは不可能で、そうでない時間帯に山口は弱さを見せてしまっている。
チームの現状について岸田は「気迫も何もない」ときっぱりと言い切った。自分たちのスタイルばかりを意識し、運動量や気迫といった部分を出せなかった山口はまたしても勝利から見放されてしまった。(杉山 文宣)